感動に満ちたしあわせな披露宴は、環境にもやさしいものであってほしい。
そんな思いから、わたしたちはリユースやリサイクルに積極的に取り組んでいます。
たとえば披露宴で、各テーブルを華やかに彩るキャンドルは、使用後にリサイクルして、
新たに素敵なキャンドルへと生まれ変わらせる……そんな取り組みも行っているのです。
人にも、環境にも、やさしい結婚式。
わたしたちとともにその思いをサポートしてくれているのが、ある福祉作業所です。
ここでは、一般企業では就労できない障害をお持ちの方が、働きながら社会性の向上を図っています。
作業所のみなさんがひとつひとつていねいに作ってくださるキャンドルが、披露宴では大活躍しますから、作業所の方々は縁の下の力持ちということになります。

ある日のこと。
「いつも陰で支えていただくばかりだから、できあがったキャンドルが実際の結婚式でどんなふうに使われているのか、晴れ舞台を一度見ていただいてはどうかしら」という話が、プランナーのなかで持ち上がりました。
「それ、いいね！　日頃の感謝をこめて福祉作業所のみなさんをお招きして、サンクスパーティやろうよ」話はとんとん拍子に進みます。
普段は結婚式に臨席する機会など少ないみなさんのため、
新郎新婦入場からケーキカットまで、本番さながらに行おう。
ハンディがあっても召し上がりやすいよう、料理にも工夫しよう。
準備は着々と進んでいきました。

さて、サンクスパーティ＆模擬披露宴当日。その日はスタートから大賑わいでした。
登場した新郎新婦のモデルに、みなさんのボルテージも上がったようです。
なかでもいちばん人気は、披露宴のなかのケーキカットでした。
「ボクも！」「わたしも！」
「ユミちゃんとケーキカットしたい！」「わたしはタカシくんとするっ！」
お食事そっちのけで、結局全員がケーキカットを体験することに。
その様子があんまり楽しそうなものですから、わたしたちプランナーもとてもしあわせな気持ちになりました。
お開きはわたしたちからのサプライズ。全員で庭に出て、大空へバルーンリリースをしました。
響き渡るみなさんの歓声と底抜けに明るい笑顔がはじけます。
結婚式がどんなに楽しく、素敵なもので、
みなさんの作ったキャンドルがそのしあわせな時間を支えているのだということ。
きっと感じていただけたと思うのですが、どうでしょうか。

後日、その模様をお聞きになった親御様が
「うちの子が、結婚式に行けるなんて。結婚式ができるなんて」と声を詰まらせたとのことでした。
もちろん、素敵なご結婚式がかないます。
「障害をお気になさって結婚式をあきらめないでください」と、声を大にして申し上げたいと思います。
だって、そのためにわたしたちがいるのですから。
喜んで、心温まるご結婚式をかなえるお手伝いをさせていただきますので、お気軽に声をかけていただければうれしいです。